【レビュー】なんて良い履き心地 雪山用登山靴 「LOWA アルパインエクスパート II GT」

一足目の雪山用登山靴はスカルパ モンブランGTXでした。フィットして足になじむ感じでよかったと思っていました。ところが、実際は靴のサイズが小さすぎたのです。

毎回、足の爪の裏に内出血をおこし黒紫になり、数か月くらい治りませんでした。

ここで靴のサイズがあっていないことに気づけばよかったのですが、、

次の雪山シーズンになり、赤岳主稜の厳冬期登攀に行った時のことです。
ただでさえめちゃくちゃ寒い八ヶ岳なのですが、この時は20年に一度という大寒波が直撃した日でした。

いつもより分厚い靴下を履いたことで原因で圧迫による血流障害を引き起こしました。

そして、足の指がすべて凍傷になってしまいました。色が変わって、一週間ほど万が一が頭をよぎる日々
幸い指が朽ちることはなかったのですが、しびれは1年近くたった今っも残ってしまうという痛手を負う羽目に。

そんなわけで今回、雪山用登山靴を新調しました。

靴選びで失敗したことをから学んだこと、数ある靴の中からLOWAアルパインエクスパート II GTを選んだ理由、そして、実際に手にしてみて実感した良さを紹介します。

この記事を読んでわかること

  • 初心者がおちいりやすい!雪山用登山靴の選び方
  • 寒い雪山では、使い勝手がとても重要な理由
  • LOWA アルパインエクスパート II GTがよかった理由
目次

雪山初心者がおちいりやすい冬山用雪靴の誤った選び3選

よくない選び方① ブランド名で選ぶ

これは、最もやりがちな誤りです。

雪山で見かけることが最も多いブランドは、スポルティバ、スカルパではないでしょうか。いずれも欧州の有名どころですね。

かくいう私も、一足目の雪山用はスカルパでした。

10年近く使用していた3シーズン用の靴がスカルパだったので、雪山用もこのメーカーがよいのかと思いました。

最初はフィットするで気持ち良いなとおもっていましたが、実は足先が狭すぎたことに後で気づきました。

スカルパはイタリア会社の靴です。細めの足型です。

私は日本人ということもありますが、当然ながら自分の足型に合った靴を選ぶ必要があるのは言うまでもありません。

靴の痛みや不快感で苦労していては、山を楽しむこともできないし、最悪、痛みで動けなくなってしまうと、登山という性質上、安全ではありません。

ブランド名に惹かれて、大丈夫だろうという考えは捨てましょう

よくない選び方② サイズ選びの間違え

山靴用のサイズ選びの方法を知らないととんでもない後悔をする羽目になります。

当時、年末が近くて専門店では雪山靴の品切れ状態でしたので、いわゆるアウトドアショップに行きました。

お店の試着用靴下を履いて、雪山用山靴の試し履きをしてみました。
まあ、普通に店舗にある山道の模型の上を歩く分には、痛みも何も感じませんでした。
足にジャストフィットするし、前後のサイズも店舗には置いてなかったので、これでいいやと決めてしまいました。

購入した後に、気が付いたのですが、インソールの長さと足底長がぴったりでした。
つまり、小さいサイズを買ってしまったのでした。

お店の試着用靴下ではなく、自分が普段使う靴下を持参しよう(厚みが異なるので)
普段使いの靴下を履いて足底長を測ろう
足先のゆとりは、1横指分あるか、インソールを取り出して確認しよう

よくない選び方③ 重視すべき機能わからない

雪山で、使い勝手がとても重要なわけ

厳冬、常に雪に埋もれている靴

厚手の靴下

手も足もかじかんで、あなたは何ができる?

分厚い手袋で結べますか?

LOWA アルパインエクスパート II GTの良いところ

機能の詳細は、LOWA公式ホームページをご覧ください。今日の山靴、調べてみるといろいろな特徴が書かれていますね。実際に良いと感じるのは、そういった高機能の集大成であることは間違いないのだと思います。

でも、スペックを見て、他の靴と比較しても、実際のところ自分の足に適しているかなんて全くわかりません。
ただ、あれやこれやと、想像が膨らんでよだれが出てくるのが、関の山

まあ、そんなときが一番楽しい時間でもあるのですが。

前置きはこの辺にしておいて、この靴に出会えて良かったと実感したことをこれから紹介します。
ぜひ皆様のご参考になればと思います。

ゆったり目の靴型

足を入れた瞬間から、足先の幅の広さを感じます。
それでいて、ひもを締めると包み込むようにしっかりと甲で固定されるので、バタつきません。

ああ、なんだろこの足先のゆとりをも感じられる心地よさは。もう苦しまなくて済みそうな安心感がわいてきました。

もちろん、自分の足の形といかに靴型が類似しているかということになります。
私の場合は、この幅広の靴が足に合っているようです。

靴を履くのも脱ぐのも楽々

これもLOWAにしてみて驚いた点です。

まず、LOWAの特徴の一つですが、足の甲のところまでの紐と、上部の紐の締めが完全に独立しています。

甲部分の一番上のシューレースフックにロック機能がありますが、ここまで緩めておくと、それより下のフックはベアリングになっているので、足の甲が全体に紐がゆるんでくれるのです。

これにより全体に広く開放するため、脱いだり履いたりが超らくちんです。
もうスルーっと足が出入りします。

以前使用していた雪山靴は、甲の紐を足先最後まで緩めるのは容易ではありませんでした。
順番に紐をたぐってゆるめる必要がありますが、フックとひもの摩擦抵抗も大きいため、固く締まっていてゆるまないのです。それも分厚い手袋で行える操作ではなおのことでした。

このLOWAの雪山靴は、過酷な環境での扱いやすさで、抜きに出ていると思います。

くつに足を入れた瞬間から感じるぬくもり!

足全体を覆うように配置された保温材は400g/m2の厚みを有するPrimaloft 400
保温材の量は従来の2倍だそうです。

今回の保温性はとても気になっていました。
保温性が優れていると謳っているのが雪山用の登山靴ですが、

以前使用していた靴は、
「冷たくなりすぎて足の指が痛いなー」なんて思いながら使用していました。
雪山だから、靴が冷えるのは仕方がないのかな、

これが現実なんだろうなと妙に自分を納得させている自分がいました。

人様の履いている他社の靴はどうなんだろう?
大寒波が重なりマイナス20度となった厳冬期の赤岳主稜を登攀中に見ず知らずのかたに、思わず聞いちやいました。

あーー。足がいてーなー(つぶやき)
ねえ、そのくつ、私もほしかったのですが、私、足に合わなくて、、
(なんだかいいわけがましい)、
その靴は履いていて冷たくないんですか?

いや、冷たいですよね。

えっ? (拍子抜け)
やっぱり冷たいのですか、、

じつは、このとき、私は足の指の凍傷を患ってしまいました。そして靴を変えるきっかけになりました。

でも、冷たくて痛くなると本当に不快ですよね。それこそ厳しい環境の中での雪山登山や登攀をするときに、集中力を邪魔されると、それこそ危険につながりますのものね。

実際の使用感については後日、報告します。


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