マルチピッチで経験した8mmダブルロープ外皮破損|岩角による損傷とロープ選びの重要性

クライミングロープが破断 岩角による切断
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マルチピッチで起きたロープ破損

先日のマルチピッチクライミングで、ヒヤッとする出来事がありました
私はビレイを担当しており、パートナーがセカンドで登ってくる場面
私たちの力量には結構難しい場面のところでしたが、パートナーが落下しました
その瞬間、ロープが岩角に擦れ、外皮が破損してしまったのです

クライミングロープの構造

クライミングロープは大きく2つの部分で構成されています。

  • 外皮(シース):ポリエステルやナイロン製の繊維が編み込まれ、内部を保護する役割。
  • 芯(カーン):ナイロン製の太い繊維束が束ねられ、衝撃吸収や強度を担う部分。

外皮が破れると内部の芯が露出し、ロープの耐久性は大きく低下します。今回の破損は芯まで達していなかったものの、このまま使用を続けるのは危険な状態でした。

外皮破損の怖さ

屈曲部

  • しなやかな張りがなく屈曲してしまう
  • 幾分細くなっている

クライミングロープの安全性を語る際、「落下回数(UIAA規格)」ばかりが注目されがちですが、実際の現場では外皮破損への耐性も同じくらい重要だと痛感しました


特にマルチピッチやアルパインルートでは、岩角が尖っていたり、ザラザラした岩肌があります
落下時の衝撃でロープが岩角でこすれると破損するリスクが高まります

破損時の判断

外皮が損傷したロープは、

  • 損傷部分を切断して短くして使う
  • 完全に廃棄する

という判断が必要です

安全第一のクライミングでは、**「少しなら大丈夫だろう」**という判断は絶対に避けるべきです

新しく選んだロープ

今回の経験から、私は外皮強度の高いロープを選び直しました

購入したのは

エーデルリッド
Starling Protect Pro Dry φ8.2mm

Cut Protect カットプロテクト
アラミド繊維を外皮に編みこみ高い切断抵抗を持たせることで岩角によるロープ切断のリスクを低減するダイナミックロープです

実際に手に取ってみると、外皮の編み込みがしっかりしていて耐久性への信頼感があります
データを見ると他のカットプロテクトではないロープに比べると若干伸び率は低いようです


エーデルリッド Starling Protect Pro Dry φ8.2mm


まとめ

ロープ破損は滅多に起こらないことですが、一度起きると命に直結します

落下衝撃への耐久性だけでなく、外皮の強さにも注目してロープを選びたいと感じました
同じように岩角の多いルートを登る方は、ぜひロープ選びの参考にしてください

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