憧れですね、南アルプスの女王は一度は見にゆきたい
甲斐駒ヶ岳から眺める仙丈カールをみたとき、その美しさにほれぼれとしたことを鮮明に覚えています
今回は、小仙丈沢を一泊二日でシャワークライミングします
そして、仙丈カールを実際に登ってしまうという稀有な経験をします
こんなに贅沢な沢登りはなかなかありません
もし行けたらあなたの心虜にすること間違いなしです
ぜひ最後までお付き合いくださいね
このルートの良いところ
高度2700mまで北岳を背によじ登り続けるシャワークライミング
仙丈カールを袂から見上げる特別な体験
本物の南アルプスの天然水を味わえる
アクセス
南アルプスの仙丈ヶ岳への登山と同じです
戸台パーク駐車場から南アルプス林道バスに乗って、登山口である北沢峠に向かいます
戸台パーク駐車場
- 駐車台数 400台
- 駐車料金 1000円/5日
南アルプス林道バス
券売機は仙流荘の中にあります
電子マネーやクレジットカードが使用できます
料金
片道 1,370円 往復 2,740円
所要時間 (戸台パーク ~ 北沢峠)
約50分
時刻表
朝はかなり並びます
本数は少ないですが各時間帯に数台のバスが対応しますので、100人程度は乗れる気がします
帰りの北沢峠発の最終バスは16時(2024年9月時点)に乗り遅れないように計画しましょう
2024/09/07時点の情報です
伊那市の公式ホームページで確認してください
山行の記録
行程
1日目のスタート地点の実際は 北沢峠です
宿泊地 小仙丈沢の標高2,000m地点
1日目
■北沢峠でバスを降ります
■林道あるき
昔はバスが通っていましたが、道が崩落してバスが通れなくなりました
北岳が横目に見えてきます
軽量化も考えて、登山靴ではなくサンダルでこの林道を入渓地点まで行く方もいるようです
私は、アプローチシューズを使用しました
帰路である仙丈ヶ岳登頂後の下山は、ラバーの沢靴で下りることはできますが、しっかりした靴がおすすめです
■小仙丈沢の沢登り
林道を横切るように流れる小仙丈沢のところで、沢登りの準備をします
あっけなくに幕営地に到着します
1日目の小仙丈沢の遡行は、物足りないくらい短いです
ハーネスや登攀具を装着しましたが、使用することはありませんでした
野営 タープ泊
標高2000mあたりが幕営地になります
4張程度は可能です
流木を活用してタープを張りました
北岳を望みながら、焚火をおこしてのんびりとした午後を過ごします
夜は満点の明るい星空でした
2日目
■小仙丈沢の遡行
幕営地からすぐのところに大きな滝が二つあります
それぞれの滝を本格的に登攀することも可能ですが、仙丈ヶ岳のピークを踏むことや、北沢峠のバスの最終便16時を踏まえるとフリーで登れるルートをとる方が無難かもしれません
私たちは、登攀するつもりでいたのでロープやカムを持参しましたが、結局は使用しないで登れるルートを取りました
その後は、北岳を背後にしてひたすら登り続ける勾配のある沢登りが標高2700m近くまで続きます
■仙丈カール
仙丈ヶ岳に一般ルートで行く場合は、仙丈カールの上から眺めることになります
しかし、小仙丈沢の沢登りで行くこのルートでは、仙丈カールに突入することになります
南アルプスの女王を見上げるように眺めることができるのもこのルートのならではのことです
仙丈カールをのぼると、一般ルートにでます
カールの登りはかなりのザレ場で、落石や滑落に注意が必要です
■仙丈ヶ岳
ザックをデポして、山頂を目指します
反対側にも、きれいなカールがあります
ピークを踏んだら、北沢峠まで約2時間の下山です
高山のお花を堪能する沢
小仙丈沢は2,700m近くまでの標高の高い沢登りができる珍しいところですが
お花を堪能できる沢でもあります
南アルプスの緑豊かな山肌、紺碧の空とあわせて視覚も満足させてくれます
装備
泊まりの沢になります
45Lのザックが満タンでした
私の主な装備を一部紹介します
【寝るとき】
■銀マット
■シュラフ
9月中旬ですが、幕営地は2000mの沢なので少し冷えます
シュラフ(ISUKA エアプラス 280)
シュラフカバー(ISUKA WEATHERTEC シュラフカバー スーパーライト
■下半身
足先のダウンシューズ、ドライレイヤ―、沢着であるプリマプレイン、夏用ズボン
■上半身
ドライレイヤ―、L1薄地の長袖、薄手のフリース、レインコート
これで寒くはありませんでしたが、他のメンバーは上下ダウンをもってきていました
【沢着】
■上半身
ドライレイヤ―(ファイントラクト) +長袖L1(ファイントラクト) + ラッシュガード(モンベル)
■下半身
ドライレイヤ―(ファイントラクト)+プリマプレイン(モンベル)
■ラバー沢靴(モンベル)
■手袋 人工革のホームセンターで購入したもの(ビレイグローブとして普段使用してる)
【着替え】
上下で持ってゆきましたが、私は使用しませんでした
1日目は短時間なのであまり濡れません
沢着がかわいてしまうことから、幕営地では、その上から追加で羽織る形で過ごしたり寝ました
【調理具】
■クッカー、バーナーなど
■浄水器
沢の水を汲めるので、浄水器をもちましょう
【登攀具】
フリーでも登れる沢です
私たちは、ハーネス、ロープ(50m ダブル)、カム、アルパインヌンチャク、下降器、支点構築用カラビナなどを持ちましたが、
実際は使用せずただの重しになりました
下山後
戸台パーク(駐車場)の前に仙流荘があります
温泉
仙流荘で日帰りの湯があります
- 料金 800円
- 備え付け ボディーシャンプー、リンスインシャンプーあり
無色透明、循環させているようでした
小さな露天風呂、サウナがあります
まとめ
いかがでしたでしょうか
1日目の沢は短く、午後はのんびりプランです
タープ泊も楽しいです
高度2700mまで北岳を背によじ登り続けるシャワークライミング
仙丈カールを袂から見上げる特別な体験
本物の南アルプスの天然水を味わえる
沢を経験している方なら、ぜひトライしてみてくださいね